八王子のスーパー「ナンペイ」にて起こった、悲惨な強盗殺人をご存じでしょうか?
事件発生から30年たった2025年現在も未解決のままであり、いまだに捜査が続いています。
事件を風化させないためにも、八王子スーパー強盗殺人(ナンペイ)事件についての詳しい情報や、現在公表されている犯人についての情報などを、まとめていきたいと思います。
八王子スーパー強盗殺人(ナンペイ)事件について

八王子スーパー強盗殺人(ナンペイ)事件とは、1995年7月30日に起きた強盗殺人事件です。
スーパー「ナンペイ大和田店」の2階事務所にて、拳銃を持った犯人に女性従業員3名が銃殺され、金品の強盗は一切なかったということで、犯人が
- 金銭の強盗目的なのか
- 被害者への恨みによる犯行か
未だに分からないそうです。
事件当時は「強盗説」が濃厚として捜査がされていましたが、現在は「強盗説」と「恨みを持った犯行」の両方の可能性があるとされています。
事件から15年の2010年7月に、公訴時効が差し迫っていましたが、2010年4月に公訴時効廃止が決定し、時効にならずに2025年現在も捜査が続けられています。
被害者について
八王子スーパー強盗殺人(ナンペイ)事件の被害者の情報はこちら。

- パート:稲垣則子さん(当時47)
- アルバイト:矢吹恵さん(当時17)
- アルバイト:前田寛美さん(当時16)
パート、アルバイトのスタッフ3名が粘着テープで手足を縛られ、殺害されていまいました。
3人とも頭を銃で打ち抜かれ死亡しており、即死だったそうで、その銃の腕前からも素人の犯行ではないとされています。
使われた銃の種類は「スカイヤーズビンガム」というフィリピン製の銃で、小ぶりで隠して持ち歩きやすい銃だったそうです。
スーパー「ナンペイ大和田店」の現在は?
事件があったスーパー「ナンペイ大和田店」の住所はこちら。
東京都八王子市大和田町4丁目26-1
スーパー「ナンペイ大和田店」は、事件後に「ひまわり」という名前のスーパーへ改名をして営業を再開したそうです。
しかしながら、ショッキングな事件ということもあり、客足は遠のき、1998年に閉店を余儀なくされます。
2025年現在は、建物は解体され、駐車場になっています。
八王子スーパー強盗殺人(ナンペイ)事件の犯人は捕まった?
八王子スーパー強盗殺人(ナンペイ)事件の犯人や容疑者は、いまだに捕まっておりません。
しかしながら、犯人についての情報もいくつかあがっているそうなので、まとめていきたいと思います。
名前「モトムラ」中国人説
八王子スーパー強盗殺人(ナンペイ)事件の犯人として、最も有力視されているのが
中国人「モトムラ」
という人物になります。
このモトムラという中国人は、福建省福清市出身で
- 「都内が拠点の中国人強盗団の中心人物」
- 「ナンペイ事件と同様に拳銃や粘着テープを使った犯行を繰り返した」
という情報が挙げられています。
犯行の内容が、八王子スーパー強盗殺人(ナンペイ)事件で被害者が受けた犯行と似ていますね…。
この「モトムラ」の後輩にあたる中国人男性が、「モトムラ」本人から

「八王子の強盗殺人のヤマ(現場)を踏んだ」
と告白されたと語っています。
さらには、その「モトムラ」の後輩にあたる中国人男性が



「(八王子の)スーパーに金が多く保管されている日を実行役(モトムラ?)に伝えた」



「実行役(モトムラ?)は現場に従業員が3人もいると思わなかったから驚いたようだ」
と、語っていたそうです。
ここまでの情報を整理すると、後輩の中国人男性が、「モトムラ」にスーパーナンペイに金銭があることを伝え、「モトムラ」もしくは「モトムラ」グループがそれを実行したということになりますね。
この情報をもとに、2013年11月カナダに住んでいた「モトムラ」の後輩の中国人男性を、偽造パスポートを使用したとする旅券法違反容疑で逮捕し、日本に移送するところまでは行ったそうですが、ナンペイ事件との関連ははっきりしなかったそうです。
旅券法違反罪の公判で、男性は自らと犯罪組織との関係があることを認め、「(男性が)強盗グループの情報屋をしていた」という証人の証言も証拠として採用されました。
しかし、後輩男性は2014年9月、執行猶予判決を受けてカナダに帰国してしまったそうです…。
さらに事件当時、スーパー「ナンペイ」の店長が、若い中国人女性と付き合っていたことが判明しています。
後輩の中国人男性はこの「店長の彼女」から、金が容易に強奪できる店として、スーパー「ナンペイ」の情報を得たのではと言われているようですが、
- 「店長の彼女」
- 「モトムラ」本人
の所在は、今現在も掴めていないようです。
日本人の犯人の死亡説も?
犯行当時に使われていた粘着テープに残ったDNA型などの組織片を破壊せずに、「剥離剤」という特殊な液体を使用し、指紋の一部採取に成功していました。
この粘着テープに付着していた指紋を、警視庁がこの指紋を1000万人以上とされる指紋のデータベースと照合した結果、ある一人の男とほぼ一致していたことが2015年頃に判明。
指紋の特徴と8か所が一致するとされ、この確率は約1億分の1だそうです。
この指紋の人物は日本人で、2005年ごろに病死した当時60代の男性でした。
指紋8か所一致の確立が約1億分の1ということなので、もう犯人なのでは?と思ってしまいますが、指紋の一致が認められるのは
特徴が12か所一致していること
が条件とされています。
しかしながら、この死亡した日本人男性との指紋一致は8か所。
さらにはこの日本人男性が事件当時、現場にいなかった可能性が高いというアリバイもあったそうで、「証拠としては不十分」と警察は判断し、犯人とはされませんでした。
被害者:稲垣則子さんの愛人説
この八王子スーパー強盗殺人(ナンペイ)事件の被害者でもある
稲垣則子さん(当時47)
稲垣則子さんと当時愛人関係にあった男性がいたようですが、別れ話に発展していました。
しかし、稲垣則子さんはその別れに納得がいかず、慰謝料として5000万円を愛人男性に要求していたようです。
多額の請求に恨みを持った愛人男性が、稲垣則子さんを殺害したのでは?と疑いが出て捜査されていたようですが、愛人男性には事件当時にアリバイがありました。
さらには、指紋やDNA鑑定も不一致であったため、事件の関与は認められませんでした。
誤捜査での容疑者特定も
八王子スーパー強盗殺人(ナンペイ)事件の遺留品である粘着テープに付着した犯人の可能性のある指紋。
当時、その指紋と似ている指紋の男性の特定がされましたが、男性にアリバイがあり、さらには指紋からのDNA型も不一致であったため、犯人ではなかったとされました。
事件があった1995年頃は、今ほど指紋やDNA捜査の精度も高くなかったようなので、このような誤捜査による誤逮捕もあったようです。
自称犯人のフィリピン人
八王子スーパー強盗殺人(ナンペイ)事件が起きた当時、「自称犯人」と名乗るフィリピン人がいたそうです。
この事件で使われた銃がフィリピン製ということもあり、関係がありそうではありますが、供述内容や裏付け捜査から、このフィリピン人にはアリバイがあったことが判明。
どういう目的で、事件の犯人として名乗り出たのかは不明ですが、目立ちたかった等の軽はずみな動機であれば、捜査の錯乱に繋がるので許されるものではありませんね。
暴力団員説
八王子スーパー強盗殺人(ナンペイ)事件で使われたフィリピン製の銃「スカイヤーズビンガム」と同じような銃が、暴力団組員宅から見つかりました。
当時は、この暴力団組員が、事件に関与している可能性があるとして捜査されましたが、犯行当時にアリバイがあることが判明。
犯人につながることはありませんでした。
八王子スーパー強盗殺人(ナンペイ)事件まとめ
以上、「八王子スーパー強盗殺人(ナンペイ)事件の犯人は捕まった?病死説や名前について調査!」と題して、事件の概要や犯人についての情報をまとめさせていただきました。
指紋やDNA鑑定も、事件当時は今ほど正確なものではなかったようなので、なかなか犯人特定まで結びつかないのが難しいところですね。
事件から30年たった今、新たに捜査が進むことを祈ります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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